超臨場感テレワークシステムとは

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超臨場感テレワークシステム

超臨場感テレワーク端末超臨場感テレワークシステムは,人を含むオフィスの雰囲気を常時感じさせたり,実際に向き合っているようなコミュニケーション環境を提供することで,テレワーカがオフィスにいる時と同じように働くことができるようにするシステムです.複数の映像や音,センサ情報を統合して利用するいわゆるマルチメディアコミュニケーションシステムになります.

現在,マルチメディアによるコミュニケーションシステムとしてビデオ会議システムやテレプレゼンスシステムがあります.これらのシステムは会議という目的をもって利用されるため,参加者の発言など伝えるべき情報がはっきりしています.
一方,超臨場感テレワークシステムではオフィスの日常コミュニケーションを扱います.人が誰かに伝えようとしている情報だけでなく,キーボードを叩く音,歩く姿など無意識に発している情報を伝えたり,並んで座って同じモノを一緒に見ながら議論をするといったオフィスでよく行なわれている行為を遠隔地間でも行なえるようにします.
何時,何処で発生するか決まっていない情報を扱う,共同作業を対象としたよりリッチなコミュニケーション環境を提供するという点が既存のシステムとの違いになります.オフィスで発生する全ての情報を忠実に伝えるのは現実的ではないため,収集した情報の中から状況を伝えるのに必要な特徴的な情報を選択,場合によってはデフォルメして伝えるようにします.

超臨場感テレワークシステムは,複数視点の映像や多チャネルの音,人の動きなどを捉えたセンサ情報を遠隔オフィスにつたえ,遠隔オフィスでは受け取った情報を用いて,あたかもオフィスに臨んでいるがのごとく状況を再現するシステムになります.幅・奥行き・高さをもったオフィスのどこでどんな事が行なわれているかを伝え,コミュニケーションに繋げるものになります.
システムはオフィスに埋め込まれた複数の情報収集デバイス(カメラ・マイク・センサ),情報収集デバイスからの情報を加工して配信したり,情報から状況を推定したりするメディア処理サーバ,複数の情報提示デバイス(ディスプレイ・スピーカ・アクチュエータ),コミュニケーションを行なうための端末,共同作業のための等身大ディスプレイを特徴とする端末,情報収集デバイス,提示デバイスおよび端末の位置やステータスを管理する管理サーバから構成されます.
管理サーバでは映像,音,センサ情報という異なるメディアの情報を空間位置を座標に管理することで,映像と音を一致させるだけでなく,センサで捉えた人の動きから最適なアングルのカメラを選択するといったことを実現します.

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